犯罪というものは、単に道徳的価値観が低下してきた
と見るだけでなく、もっと広範囲に社会科学的な考察を加え
ながら、考えていく必要があると思います。
例えば、誰かがコンビニで万引きをしたとします。
これはれっきとした一個人の犯罪ではありますが、
もし万引きをした動機が、仕事を辞めさせられて収入がなかった
からだ・・ということであれば、これはある種、経済の問題でも
あるということになります。
日本全体の景気の状態がよくて、その万引き犯の勤めていた会社
の業績も良ければ、会社を辞めさせられることもなかったかもし
れませんし、そうすると万引きをする動機も生まれなかったかも
しれないのです。
これが・・社会科学的な考察ということです。
もうだいぶ前の話になりますけど・・
勤務中に株取引を行った人間がいたということで、
この行為が大変問題視されて、ニュースなどでも取り上げられて
いました。
勤務中の株取引、それは証券会社の人間というわけではなくて、
なんと、税務署に勤務する調査官だったというのです。
これは大変な驚きだったんですが、その一方で私は不謹慎にも、
よくもまあそんな器用なことを・・と思ったものでした。
ややこしくて難しい税務の仕事をこなしながら、
その一方で株の取引をするなど、常任にできる業ではありません。
さぞかし並はずれた能力をお持ちだったんだと思いますが、
その高い能力は、ぜひ国民の福祉のために使ってください。
そのほうが本人にとっても喜びの多いものとなるはずです。